9月号

 中国産ギョウザ事件の発生など、食の安全・安心を揺るがす事件が続いています。私たちの口に入る食品は、安全で、安心できるものでなければなりません。
 国民の健康生活に欠かせない食料を安定して生産する立場として、JAグループは安全・安心な農畜産物を提供するため、さまざまな取り組みを行っています。

■ 日本の牛には、すべて独自の番号がついています 
スーパーや精肉店で国産牛肉を購入する際、牛肉のラベルに「個体識別番号」という
10ケタの数字が書かれているのをご存知ですか?

この番号が書かれている牛肉は、どこの農場でいつ生まれた子牛で、
どこの肥育農家でどのような飼料を与えて育てられたのか、どこでと蓄され、
どの卸売業者を経由して小売店に届いたのかなどをたどることができます。
これを「牛肉のトレーサビリティ制度」と言います。
BSE(牛海綿状脳症)の発生を契機に、「牛肉トレーサビリティ法」を施行しました。
全国の農場へ行くと、耳に黄色い耳票をつけた牛たちを見ることができます。
この番号は小売段階でも表示され、何かあった時に遡及できる仕組みが整っています。

 

● 農産物を作るすべての過程を記帳しています 
日本の野菜について「農薬漬けになっている」というようなことが、
一部に聞かれますが、日本の農産物は、農薬や肥料、堆肥などの使用する
資材を厳しく管理した中で生産しています。
また、残留農薬についても、厚生労働省が決めた食品衛生法(ポジティブリスト)に
定められた基準値を超えたものは食品として流通させることができませんし、
出荷にあたって独自の自主基準(ガイドライン)を設定しているJA・自治体もあります。

さらに、安全で安心できる農産物栽培を徹底するために、JAグループでは、
生産履歴記帳運動に取り組んでいます。生産履歴とは、作物を栽培する際に
使った資材の使用経過のすべて、農作業のすべての工程を
文書記録として残すことです。
万が一事故などが起きた際、工程記録にさかのぼって調べることで、
どのような原因によって生じたのか、迅速に解明し、
さらに再発を防止するための取り組みです。
現在、JAグループのほとんどの生産者が、生産履歴の記帳について取り組んでいます。

 GAPへの取り組み 
今、日本の農業の現場で、「GAP」と呼ばれる
管理システムが導入されているのをご存知ですか?
GOOD AGRICULTUAL PRACTICE」の頭文字をとったもので、
安全な農産物を生産するために種をまく段階から収穫・調整に
いたるまでの生産の全工程で、各階段ごとにチェック項目を設定し、
管理を徹底していくための農産物品質管理のプロセスです。
種をまく前の土づくりの段階から、出荷するまでの作業の中で、
守るべき規範に沿って、安全・安心な農畜産物を生産しています。

GAP」には、行政が独自に定めやもの、大手量販店・生協などの流通が
定めているものなどがありますが、JAグループでは、地域性や作物の
特性に配慮して、生産者自らがチェック項目を検討していく
「考えるGAP手法」を展開しているところです。

このようにJAグループでは、日々、国民の皆さんに安全で安心な農産物を
安定的に提供するための努力をしています。

 千葉県内の取り組み 
JAグループ千葉は、19年6月に県域での安心産地づくり推進本部を立ち上げました。
安全・安心産地づくり推進方針に基づき、消費者の安全・安心への
理解と納得を得るために次のような取り組みを実施してきました。

●生産履歴記帳の精度向上の取り組み
 生産者に正確(正直)に栽培行程を記帳させることにより、実需者・消費者の安心・信頼を得て、高い評価を受けてきました。さらに内容・精度の向上のため、検査確認、チェック機能の強化に取り組んでいます。

●農薬・ドリフト(農薬飛散)を目的とした「旗立て運動」の取り組み
 収穫が近づいた圃場に、旗を立て、周辺圃場生産者へ農薬飛散防止を呼びかける運動を展開しています。

●残留農薬自主検査の取り組み
 JAが実施主体となり、産地における主要な野菜・果実を対象に生産・販売者として、責任をもって消費者にお届けするために実施しています。(本年度319点検査予定)

●GAPへの取り組み
 県内5JAをメンバーとするプロジェクトを開催し、導入の考え方、チェック項目について検討しています。