税務研修室
− Tax Seminor −

税理士 鷹野 保雄

『所得税・贈与税の確定申告』
=税務のちょっとしたポイント@=

 今年も、所得税・贈与税の確定申告の時期がやってまいりました。今回は相続税のお話はひと休みして、この確定申告について、お話ししたいと思います。

今年の改正点
所得税の申告様式が変わりました!

 今年から、所得税の申告書様式が大幅に変更されました。今までの縦長の用紙からA4サイズに統一され、記入欄も整理されています。ただし今までに比べ、計算結果のみを記入する欄が増えたので、税務署から発行されている「所得税の確定申告の手引き」を見ながらでなければ記入するのは難しいかもしれません。ですが、所得税の仕組み自体に変更はありませんので、計算の仕方は昨年どおりです。
 また、不動産所得がある方や、農業所得・事業所得がある方については、申告書とあわせ、青色決算書や収支計算書を毎年提出されていることと思いますが、そちらの様式には変更はありません。

住宅ローン控除の適用期間が短縮!
 住宅ローン控除とは、ご自宅を借入金で建築した場合、その借入金額の年末残高と土地建物の取得価額のいずれか少ない金額×一定割合を所得税から控除してくれる制度です。この制度について、控除できる期間や控除できる割合が以下のように年度の中途で改正されています。適用される方は、ご自身がいつから住み始めたのか?居住開始日をしっかりおさえ、お間違いのないよう気をつけてください。
 また、適用にあたりまして、いくつかの要件がありますので、詳細はお尋ねください。

  平成13年1月〜6月末居住分 平成13年7月〜12月末居住分
控除期間 15年 10年
最高控除額 587.5万円 500万円
対象ローン残高 5000万円 5000万円
対象要件 居住用家屋+その敷地 居住用家屋+その敷地
控除割合 1〜6年 7〜11年 12〜15年 1〜10年
1.0% 0.75% 0.5% 1.0%

住宅ローン控除と併せて住宅取得資金の贈与をする場合
 住宅を建築した場合には、この住宅ローン控除の他にも贈与税の特例として「住宅取得資金の贈与」というものがあります。
 こちらは、住宅を建てるお金を父母・祖父母から贈与してもらった場合には合計550万円までは贈与税がかからないというものです。
 親から建築資金の一部を贈与してもらい、残金についてローンにより住宅を建てた場合には、所得税の確定申告でこの住宅ローン控除を、そして、贈与税の確定申告で住宅取得資金の贈与の特例を適用することができるのです。
 ただし、贈与を受けているにもかかわらず、建築価額まるまる借入している場合には注意が必要です。例えば、500万円の贈与を受けたのですが、家財などにもお金がかかるので、建築価額2000万円もまるまる借入してしまったケース。この場合には、500万円の贈与については特例を適用して贈与税0の申告でよいのですが、所得税の特例であるローン控除の対象は2000万円ではなく1500万円×控除割合となります。2000万円の借入のうち500万円は住宅取得にあてられなかったと考えるのです。

=なお、上記の内容は2002/2/1現在の税法などに基づいて記述しています。=

『ほほえみだより20002年2月号掲載』