税務研修室
- Tax seminor -

税理士 鷹野 保雄

『固定資産税 税務のちょっとしたポイント-4』
「住宅用地の軽減特例」を上手に使う

 前回は、皆様の固定資産税が適正に計算されているのかを、いくつかのポイントを挙げて見てきました。
 今回はその中でも、比較的チェックのしやすい、「住宅用地」軽減特例について、具体例を挙げて見ていくことにしましょう。

具体例
 甲さんは1500uの土地をフェンスで区切り、賃貸マンションとその住人のための駐車場に利用しています。またこの土地は、そのフェンスのところで分筆もされており、固定資産税の納付書で確認してみると、賃貸マンション用地は適用欄に「小規模住宅用地」と記入されていますが、駐車場用地は何も記入がなく、坪単価で比べてみても、こちらのほうが約6倍も高い税額が課税されています。
 さて、このような税額の違いは仕方がないものなのでしょうか?

「小規模住宅用地」は1/6へ軽減
 前回お話したとおり、一世帯200uまでの小規模住宅用地については、固定資産税が1/6に軽減されます。ですから、この例にあるA土地は固定資産税が安いのです。

駐車場の固定資産税
 さて問題はB土地です。駐車場のみを単体で貸している場合には、当然、「住宅用地」ではないのでこの特例は利用することができません。ただし今回のように、「マンションの住人専用として」一体利用している駐車場については、この軽減特例が利用できるのです!

「一体利用」がポイント!
 それではなぜ、今回は軽減特例が適用されていないのでしょうか・・・?
 前回お話したとおり、固定資産税は「一筆評価の原則」により、基本的には筆ごとに評価します。ですから今回のようにマンションと駐車場が別筆ならば原則、別々に評価しようとします。ただ、「一体利用」と判断できる場合には違う筆でも一体で評価することになります。
 このケースでは、おそらく市が現況を判断するときに、A・B土地はフェンスで区切られているので、B土地がマンション専用の駐車場とは分からなかったのでしょう。ですから、B土地はA土地に比べ6倍もの固定資産税が課税されてしまったのです。

市役所へ減額申請をする
 今回のように、固定資産税が適正に課税されていない場合には、市役所の資産税課に相談し、課税の見直しをしてもらうことになります。
 このケースでは、マンションの賃貸借契約書により、駐車場がすべてマンションの契約者であることがすぐに確認できたので、当局の現地調査のうえ比較的簡単に課税の不適正を認めてもらうことができました。
 またこの駐車場は、10年前から現況どおりマンションの専用駐車場として利用されていることが全体の状況から明らかだったため、過去5年分の過誤納に基づく税金の還付が行われ、30万円×5年の150万円もの税金が還付されました。
 固定資産税は土地や建物を所有する限り、毎年課税される税金です。皆様もご自身の納税通知書を今一度確認し、余分な税金が課税されていないか、確認してみましょう。

=なお、上記の内容は2002/6/1現在の税法などに基づいて記述しています。=

『ほほえみだより20002年6月号掲載』