税務研修室
− Tax Seminor −

税理士 鷹野 保雄

『相続税 基礎からのステップ』
収益を生むための資産構成 〜その2〜
これからの相続対策C

 前回は、厳しい時代に資産を守るためには、収益を生むための資産構成を創り上げることが大切であることをお話し、皆さんが所有している土地を4通りに分類しました。
今回はこの分類に従いどのように資産構成を見直すべきであるのかを考えていきたいと思います。

地価の四極化
前回、土地を以下の4つに分類しました。
 @強気売買相場   都心の商業地・高級住宅地
 A横ばい安定相場  主要駅前商業地・住宅地
 B弱含み相場     郊外商業地・バス便住宅地
 C底割れ相場     無道路地・調整未利用地等
この内、地価が安定しているものは@とAであり、BとCについては今後も下がり続けるでしょう・・・

収益を生むための資産構成
 収益を生むための資産構成とは、このBとCの土地をいかに@とAに組み替えていくかです。
 「そんな調整の未利用地を都心の商業地や駅前の商業地に組み替えるなんて無理なのでは?」そう考える方も多いと思われますが、決して不可能なことではないのです!
 例えば、常磐新線の開発や柏インター近隣の区画整理はどうでしょう?これも、偶然の出来事とはいえ、りっぱな組み替えです。Cの調整の未利用地がAの駅前商業地・住宅地に生まれ変わるのです。ここまで大規模でなくとも開発行為を自ら行うことも可能です。16号沿いのヤマダデンキ、D2近隣がよい例でしょう。

事業用の買換えにより都心の土地へ
 また、税制の特例を上手に使うことにより、B、Cの土地を@、Aの土地に組み替えることも可能です!
 前回もお話しましたとおり、収入を生む見込みのない土地をただ持ち続けることは将来にかけて多大な負担になるだけです。思い切って売却し、その資金を元手に都心や駅前に買い換えることは非常に有効な手段です。「この地価の安い時期に売却しても損をするだけでは・・」と心配される方もいるかもしれませんが、逆に、地価が安い時代であるからこそ、駅前の優良な不動産を購入できるチャンスでもあるのです!

土地税制が軽減!
 売却にかかる譲渡税も一定の要件を満たせば8割も圧縮することが可能ですし、来年度からは不動産取得税・登録免許税など、不動産の購入にかかる税金も本年度に比べ非常に軽減される予定です。このように、税制面でも不動産を組み替えるにはいい時代が到来したといえるでしょう。

リスクの少ない資産構成を構築
 さて、収益を生む構造ができれば後は、バランスのとれた、よりリスクの少ない資産構成を構築しなければなりません。これからの時代、資産構成の大部分を土地に頼っていてはリスクが高すぎます。
 優良な不動産からの収入を、預貯金を始めとする金融資産、積立型や年金形式の共済、株式や不動産投資信託など、バランスの取れた資産構成(ポートフォリオ)の構築に役立てましょう。理想的な型は、以下の図のような不動産・金融資産・有価証券等、均等にバランスの取れた構成にすることです。

=なお、上記の内容は2003/1/1現在の税法などに基づいて記述しています。=

『ほほえみだより20003年1月号掲載』