今月号より担当が代わりました。前月号のテーマ「消費税」の続きですが、実際の申告に必要な知識として、少し詳しく3回に分けてお話しします。
消費税の申告義務がある事業者(法人および個人)の範囲が変わりました。平成16年4月(個人は平成17年1月)からは基準年度の課税年間売上高が1千万超(基準年度が課税事業者であれば税抜き、非課税事業者であれば税込みで判断します。)の事業者は、新たに消費税の申告をしなければなりません。実際は、平成15年度(基準年度)の課税売上高が1千万円超であれば、平成17年度から消費税の申告が義務付けられます。
事業者とは、どのような人を言うのでしょうか?
自分で商売をしている人です。法人か個人かを問いません。通常は税務署・県税事務所・市役所に事業所の開設届けを出しているはずです。
基準年度とは、どの年度を言うのでしょうか?
原則は申告年度の2年前に事業年度です。平成17年度分の消費税課税事業者に該当するかは、平成15年度の課税売上高で判断します。
課税売上高とは、どの範囲の売上高を言うのでしょうか?
事業として国内で行う、対価を得る資金の譲渡や役務の提供を指します。除外される売上高を知っておく方が解り易いと思います。預金の受取利息や居住用の家賃収入や駐車場を除く地代収入などです。これ以外は、まず課税売上高に該当すると考えて良いでしょう。少し詳しく言うと、売上と仕入などで全ての取引を課税・非課税・免税・不課税に区分して、その中の課税取引のみが消費税の対象となる取引に該当します。消費税で重要なポイントとなるのは課税売上割合です。これは、課税売上と、非課税売上・免税売上の合計額に占める課税売上高(税抜き)の割合を言います。なお、免税取引とは、輸出取引、不課税取引とは寄付金・補助金・贈与・家事使用消費・利益配当・宝くじ当選金などです。
課税売上高に丸々消費税が掛かるのでしょうか?
簡単に言ってしまうと、課税仕入高を差し引いた残額にだけ消費税が掛かります。但し、正確には課税売上割合が95%以上の場合にこの方法が使えます。もしも、95%未満の場合には、個別対応方式か一括比例配分方式かを選択して課税仕入高を計算します。前者は、仕入取引を課税仕入と非課税仕入と共通仕入の各取引に区分して課税売上割合の課税仕入高を計算する方法ですが、はっきり言って面倒です。後者は、課税売上割合をそのまま課税仕入高に掛ける方法です。
課税仕入高とは、どの範囲の仕入高を言うのでしょうか?
これも、除外される仕入高を知っておく方が解り易いと思います。給料等の人件費や会費・寄付金や課税売上高で除外される内容の支払です。
いつ、どこへ申告するのでしょうか?
法人であれば決算月の2ヶ月以内、個人であれば12月締めで翌年の3月末までです。最寄の税務署へ消費税申告書を提出します。消費税には国税分(4%)と地方税(1%)がありますが、納税額がある場合は、まとめて5%を金融機関から納付します。但し、消費税の納付税額が国税分と地方税分を併せて60万円超えた場合は、6ヶ月後に2分の1を中間納付しなければなりません。(500万円超えた場合は3ヶ月毎に4分の1、6000万円を超えた場合は毎月12分の1を納めることになります。)中間納付の期限も2ヶ月以内です。なお、納付税額が60万円以下の場合には中間納付はありません。
次回は、簡易課税の方法をお話しましょう。
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