いよいよ今年の3月期から、事業年度が1年間の法人(全国で約3万余りの資本金等1億円超の会社)については、外形標準課税が適用されます。今月は、最近よく目にするこの制度の概要を、参考までに要約してお話しましょう。
基本的な考え方と仕組みとは?
都道府県が法人の所得に課税(応益課税)する法人事業税は、赤字の場合に税を徴収できません。そこで都道府県は、少しでも税収を安定させる為に、課税割合の4分の1を所得以外の指標に課税することにしました。この指標を外形基準と言います。法人が都道府県から受ける行政サービスの受益の程度は、通常その事業規模に比例すると考えられます。つまり、法人の事業規模を測る指標として、付加価値額と資本等の金額を用いることにしました。具体的には、付加価値割、資本割、所得割の3指標を課税基準とします。これら3指標の課税標準額にそれぞれの標準税率を掛けて算出した金額の合計が法人事業税の税額になります。
| 外形標準課税の仕組み |
| 改正前 |
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改正後
(H16.4開始事業年度から適用) |
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2 |
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所得基準:外形基準
3 : 1 |
納税義務者となるものとは?
法人事業税は、法人が営む事業に対して課税するものです。先ず、電気・ガス供給業、保険業は、外形標準課税の対象外事業となります。従って、これ以外の事業を営む法人は対象事業となります。但し、資本金1億円以下の法人や人格の無い社団等は、納税義務者から除外されます。
付加価値観とは?
付加価値割の課税標準である付加価値額は、報酬給与額+純支払利子+純支払賃借料=収益配分額、収益配分額±単年度損益=各事業年度の付加価値額となります。なお、付加価値額には報酬給与額が含まれているので、負担になる法人(70%を超える場合)については、雇用安定控除により課税を軽減することになっています。
報酬給与額とは?
報酬給与額の範囲は、給与・賞与・退職給与等と共済や厚生年金等の掛金等です。それらの掛金は、実質的に給与を支払ったことと変わりがないからです。但し、役員賞与は含まれません。なお、死亡した者に係る給与・退職金等で遺族に支払われるものについては、その性格が給与としての性質を有すると認められるため、報酬給与額に含まれます。
純支払利子とは?
その年度の支払利子の合計額から、その合計額を限度として、その年度の受取利子の合計額を控除した金額になります。この場合の支払利子とは、借入金・社債等に係る支払利息や支払手形の割引料・利子税などです。
純支払賃借料とは?
その事業年度の支払賃借料の合計額から、その合計額を限度として、その事業年度の受取賃借料の合計額を控除した金額になります。具体的には、土地・家屋の賃借料・地上権・永小作権その他の土地・家屋の使用または収益を目的とする権利で、その存続期間が1ヶ月以上のものの対価として支払う金額を言います。土地・家屋と一体となっている構築物・付属設備は含まれます。また、パソコンなどの動産の賃借料は対象にはなりません。自動車のレンタル料も対象外です。月極めの駐車料は含まれますが、時間極めの賃借料は含まれません。なお、賃借事務所の権利金・共益費は含まれません。
資本割とは?
その年度末の資本金額・出資金額と資本積立金等の合計額を言います。
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