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今月は、減価償却費を定額法で計算して確定申告をしましたが、その後で定率法で申告し直そうとしたケースを簡潔に紹介しましょう。 事件の概要は?
原告であるAさんは、平成14年に相続により建物を取得しました。Aさんは、平成14年分の確定申告をする際に、不動産所得の計算をする上で、建物の減価償却費を必要経費に算入しました。その時は、減価償却費を定額法で計算しました。しかし、平成10年以前に取得した建物は、減価償却費が計算上は大きくなる定率法を採用することも出来ます。そこでAさんは、改めて定率法で計算し直して確定申告を訂正しようと考えました。けれども、被告B税務署長は訂正を認めなかったので、Aさんは千葉地裁へ「訴え」提起しました。
事件の争点は?
@不動産の取得に、相続による承継取得が含まれるか?
A被相続人が選定していた減価償却方法を承継できるか?の2点が主な争点でした。裁判所の判断は?
@所得税法関係では、取得に相続による承継取得が含まれない旨の明文の規定は無い。民法上も相続は不動産の取得原因の一つとされているので、取得には相続による承継取得も含まれると解される。
A所得税法関係では、相続等により取得した原価償却資産は、相続人が被相続人の取得価額を引き継ぐ旨を規定している。この規定は、相続により取得した減価償却資産について、被相続人が選定していた償却方法を、相続人が引き継ぐことまで規定したものでは無い。減価償却方法は、相続による承継取得の時期に応じて決まる。よって原告の請求は理由が無いので棄却する。
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