− Tax Seminor −

税理士 中嶋 浩三

「相続税 基本中の基本」
相続税額の計算・課税価格 その1

〜 相続税の計算 D 

 明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い致します。
 前回までは相続税額の計算の基礎になることについて説明してきました。今回からは、相続税額の具体的な計算方法について説明していきたいと思います。

【課税価格の計算】
 相続税額を計算するには、まず課税価格というものを計算します。
 詳しい計算は「式1」のようになります。このうち、「相続時精算課税に係る贈与財産の価額」については、後に相続時精算課税制度の説明をしたいと思いますので、ここでは省略します。
 まず、「相続又は遺贈により取得した財産の価額」について説明します。
 これは、あえて説明することでもないですが、被相続人(お亡くなりになった方)から引き継いだ財産の価額です。被相続人が亡くなった地点で所有していた現預金、土地、建物、有価証券などの具体的な財産の価額です。

【式1】
相続又は遺贈により取得した財産の価額

みなし相続等により取得した財産の価額 非課税財産の価額 相続時精算課税に係る贈与財産の価額 債務及び葬式費用の額 被相続人からの3年以内の贈与財産の価額

【みなし相続等】
 次に「みなし相続等により取得した財産の価額」について説明します。
 この「みなし相続等」は、@被相続人の死亡により取得した死亡退職金とA被相続人の死亡により受け取った生命保険金(被相続人が保険料を支払ったものに限る)の2つがあります。
 この2つも相続税額を計算する上では相続財産に含まれますが、「みなし」という言葉がついています。これはなぜかというと、これらは民法上の相続財産ではないからです。@の死亡退職金もAの生命保険金も、被相続人の死亡時には被相続人の所有していた財産ではありません。ですから本来の(民法上の)相続財産にはなりません。しかし、これらは被相続人の死亡により相続人等が取得するものなので、相続税額を計算する上では相続財産に含めて計算することになっています。つまり、民法上の相続財産ではないですが、相続税法上は相続財産とみなすという意味で「みなし」という言葉がついているのです。

【非課税財産】
 次に非課税財産について説明します。
 相続税額を計算する上で相続財産に含めないでいいものの代表例として墓地、墓石などが知られています。そのほかにもいくつかありますが、ここでは先に説明した死亡退職金や死亡保険金に係るものについて説明します。
 この2つについては、受け取った金額が相続財産とはされますが、そのうち相続人が受け取ったものについては、法定相続人×500万円までの金額については非課税とされています。ただし、相続人以外の人が受け取ったものについては、この非課税の適用がないという点は注意が必要です。

 次回、続きのお話をします。

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『ほほえみだより2008年1月号に掲載』